おばあちゃんでもわかる「.codex」入門 – 8つのファイルの役割

この記事を読むとわかること:
- ✅
.codexフォルダが何をしている場所かが3行で説明できるようになる - ✅ 中にある8つのファイルそれぞれの役割がわかる
- ✅ 「触っていいファイル」と「絶対さわらないファイル」を自分で見分けられる
- ✅ 他人と画面共有・PC共有するときの安全ラインがわかる
- ✅ Codexを「覚える」から「引く」に切り替えるコツがわかる
Contents
そもそも「.codex」って何のフォルダ?
ひとことで言うと、.codexはCodexの設定倉庫です。
あなたがCodexをパソコンに入れると、自動的にホームフォルダの中に .codex という名前のフォルダが作られます。先頭にドット(.)が付いているのは「ふだんは目に入らなくていい、裏方のフォルダですよ」という印です。
この中に、Codexが動くために必要なものがぜんぶ詰まっています。設定、ログイン情報、会話の履歴、自動で動かす仕組み、長期メモ ── 全部です。
.codexフォルダは、キッチンの引き出しみたいなものです。包丁・お玉・レシピノート・冷蔵庫の鍵・買い物メモ、ぜんぶ1つの引き出しにまとめて入っている。普段は閉めっぱなしでいいけれど、料理(=AIに作業を頼む)の動きがおかしいときは、この引き出しを開けて中身を確かめます。中身を触る前に、まず「役割」を知る
ここがいちばん大事なところです。.codexの中をいきなり開いて「あ、よくわからないファイルがいっぱい…」となって、なんとなく削除してしまう。これがCodex初心者がやりがちな失敗です。
削除するとログインが消えたり、これまでの会話履歴が飛んだり、最悪Codexが動かなくなったりします。だから順番が大事。まず役割を知る、それから触るです。
.codexにある8つの重要ファイル
はじめに全体図を出します。一覧を眺めるだけでも、「ああ、こんな顔ぶれなんだな」と頭にイメージが入ります。
- 📁
config.toml= 動作設定 - 📁
AGENTS.md= 常時指示 - 📁
auth.json= 認証情報 - 📁
history.jsonl= 会話履歴 - 📁
hooks.json= 自動処理 - 📁
skills/= 拡張能力 - 📁
memories/= 長期メモ - 📁
state_*.sqlite= 内部状態
では、1つずつ見ていきましょう。
① config.toml — Codexの「動き方の設定書」
Codexがどう動くかを書いておく、いちばん基本のファイルです。どのAIモデルを使うか、安全設定をどこまで厳しくするか、承認はどうするか ── そういう「動き方のクセ」をここにメモしておきます。
つまり、Codexの「性格設定シート」のようなものです。1回書いたら、毎回その通りに動いてくれます。
② AGENTS.md — Codexへの「常時の指示書」
「あなたはこういう前提で動いてね」という、毎回伝える必要があるお願いをまとめて書いておくファイルです。たとえば「コードは丁寧にコメントを入れて」「日本語で返してね」など。
つまり、毎朝アシスタントに渡す「お仕事メモ」みたいなもの。一度書けば、Codexは毎回それを読んでから作業に取りかかります。
config.tomlは「家のルール(朝7時起き/土足禁止)」、AGENTS.mdは「冷蔵庫に貼った今日のお願い(お米炊いておいてね)」。どっちもアシスタントに毎日読んでもらう紙ですが、変わらないルールと、その時々のお願い、で役割が違います。③ auth.json — ログインの「鍵」
あなたがCodexにログインしたとき、その情報をしまっておくファイルです。これがあるおかげで、毎回ログインし直さなくて済みます。
言い換えると、家の合鍵です。落とすと他の人が勝手に家に入れてしまう ── そういう種類のファイルです。後で詳しく注意点を書きます。
④ history.jsonl — 会話の「日記」
Codexとあなたが交わしてきた会話の記録です。「先週、こんな相談したな」「あのときCodexはこう答えたな」を後から振り返れます。
消してもCodex自体は動きますが、過去の積み重ねは消えます。ノートを丸ごと捨てるのと同じ感覚です。
⑤ hooks.json — 自動でやってもらう「決まりごと」
「こういう場面では、毎回これをやってね」という自動処理を書いておくファイルです。たとえば「ファイルを保存したら、自動でテストを走らせる」など。
つまり、「お任せでやっておくこと」のリスト。一度決めておけば、Codexが勝手にやってくれます。
⑥ skills/ — 後から増やせる「特技フォルダ」
これだけは「ファイル」じゃなくて「フォルダ」です。Codexに後から覚えさせる得意ワザ(スキル)を、ここに入れていきます。
たとえば「ブログ記事のSEOチェック」「請求書のフォーマット整形」など、繰り返しやる作業を1つの「技」として登録しておけます。増やすほどCodexがあなた専用になっていきます。
⑦ memories/ — 長期で覚えてもらう「メモ帳」
会話のたびに毎回伝えなくても、Codexがずっと覚えておいてくれる長期メモです。「私の名前」「使ってる道具」「好みの書き方」など、忘れてほしくない情報をここに置いておきます。
会話履歴(history.jsonl)が「過去の日記」なら、こちらは「ずっと机に置いてある付箋」のイメージです。
⑧ state_*.sqlite — Codexの「頭の中の作業メモ」
名前に state_ とついたファイルが何個か入っています。これはCodexが内部で使っている作業メモを保存する、小さなデータベースファイルです。
つまり、Codexが「今どこまで仕事を進めたか」「途中の計算結果はどうだったか」を覚えておく、頭の中のメモ書きです。人間で言えば、考え事をしているときの脳内のメモ用紙にあたります。
中身は専用の形式で書かれているので、テキストエディタで開いてもよくわかりません。だから「中身を読む」のではなく、「ここに作業中の状態が入っているんだな」と知っておくだけで十分です。
絶対に共有してはいけない2つのファイル
8つのファイルのうち、auth.jsonとstate_*.sqlite系の2つは、他の人と共有してはいけません。スクショもダメ、画面共有も慎重に。理由はシンプルで、この2つには「あなた本人にしかない情報」が入っているからです。
- auth.json:あなたのログイン情報そのもの。これを他人に渡すと、相手があなたのアカウントとしてCodexを使えてしまいます。
- state_*.sqlite:Codexが内部で扱っている作業状態。場合によっては会話の断片や個人情報のかけらが含まれます。
config.toml AGENTS.md hooks.json skills/:共有してもOK(むしろ仲間と共有すると便利)②
history.jsonl memories/:基本は自分用。共有するなら中身を見直してから③
auth.json state_*.sqlite:絶対に共有しない副業でAIを使う方は、特にここが大事です。クライアントに「設定を見せてください」と言われたとき、auth.jsonまで一緒に送ってしまうトラブルが、実際に少しずつ起きています。「設定」と「鍵」は別物と覚えてください。
全部を「覚える」必要はない、という考え方
ここまで読んで、もしかしたら「やっぱり多いな…」と感じたかもしれません。大丈夫です、私も全部は覚えていません。
AI開発の道具は、これからもどんどん増えます。コマンドも、設定も、連携先も、毎月のように更新されます。全部を頭に入れるのは、もう人間の仕事ではありません。
そこでとても便利な参考サイトを1つ紹介します。デザイナーのKAWAIさん(@kawai_design)が作られたCodex Guideという日本語の辞典サイトです。
Codexのコマンド、設定、Cloud、MCP、plugins、skillsまでが71枚のカードで整理されていて、知りたい言葉を検索すれば1枚開くだけで概要がつかめます。「config.toml」「sandbox」「skills」など、今日出てきた言葉もそのまま検索窓に入れて使えます。
Claude Code版も同じ作者の方が用意してくれているので、両方ブックマークしておくと、AIの道具で迷ったときの「最初の入口」になります。私も毎日のように開いています。
今日できること(ひとつだけ)
最後に、今日試してほしいことを1つだけお伝えします。
あなたのパソコンのホームフォルダの中の .codex フォルダを、開いてみるだけでOKです。中身を変える必要はありません。「あ、たしかにあの8つが入ってるな」と眺めるだけ。これだけで、もう中身に対する怖さが半分は消えます。
そして、もし「ここを変えてみたいな」という気持ちが出てきたら、Codex Guideでそのファイル名を検索してから触る。この順番だけ守れば、大きな失敗はまず起きません。